梱包について
梱包について
「山本日記」の中の「梱包について」を追加編集してアップさせていただきます。
インクジェットの印刷物を梱包する時の悩みの話です。
いんくじぇっとのメディアは塩ビ系、PET系、壁紙クロス系等いろいろありますが、ほとんどが現場で貼り施工して頂くものですので宅配便で発送することになります。運送中に印刷物が傷んでしまうトラブルが多いようですので梱包時の問題点をいくつかご紹介します。
1.シートの端は折れやすい。
現場でなるべく手間がかからないように余白の部分は全て梱包前にカットします。上の写真のようにシートを丸めただけの状態で段ボール箱に入れて発送すると運送の途中で丸めたシートの両端がつぶれてしまいます。
シートの周囲の切り口がつぶれてしまうと施工後にしわになったり、糊面にゴミが付着したりして剥がれの原因にもなってしまいます。
2.シートは重い。
1梱包で最大30㎡程になりますので結構な重さになります。重さが20kgになる時もあります。重たい重量をシートの弱い切り口で支えることになりますので大変ヤバイ状態です。箱の中でシートがずれ動かないようにきっちりと梱包する必要があります。
3.シートの表面は弱い。
塩ビシートの表面はとても柔らかいので印字面は非常にデリケートです。硬いもので長時間圧迫されるとその部分に型が残ってしまいます。運送中の取り扱い方によっては段ボール箱の外側からかかる力でも跡が付くことがあります。
シートの表面は2重3重に保護して梱包する必要があると思います。
4.離型紙とメディアが剥離しやすい。
貼り付け用のシートは離型紙とメディアとラミネートフィルムの3層構造になったものですので、小さく巻いてしまうと離型紙とメディアが剥離やすくなります。剥離するとトンネル状に”浮き”ができてしまいます。
宅配便の荷物の大きさの制限内でなるべく大きく巻いて梱包しなければいけないと思います。
5.その他
何枚ものパーツになってしまいますので貼る順番通りに取り出せるように入れること、貼りミスが起きないようにちゃんとした施工図面を作成して同梱することなどもとても重要です。
シートの各パーツには番号や貼り合わせようの「トンボ」を印刷しておきます。
いい加減な梱包が原因で運送中にシートがグチャグチャになったという話はよく耳にします。きれいに印刷されたものはきれいなままの状態で届けなければ価値がありません。納期の短い、急ぎの仕事が多い業界ですので梱包の大事さは見過ごされがちのような感じがします。
ここで具体的に公開するのは控えさせていただきますが、上記の四つの問題点に対処するために当社ではいろんな方法を考えておりますので是非一度実物をご覧になってくださいませ。
運送業者さんは宅急便(クロネコヤマト)です。過去に他の運送業者さんにもお願いしたことがありますが、宅急便さんが一番確実で早いと思います。